青年海外協力隊 算数・数学ブログ

協力隊員が任地・任国の算数・数学~生活・旅行事情まで、幅広く紹介するブログです

ただひたすら練習するのみ~フラッシュカード~  #協力隊#小学校教育#フラッシュカード

 

どーも月曜日担当のカオルです

 

 

現在(2019年3月)、南アフリカ共和国の小学校で働いております

 

自己紹介を見たい方は過去の記事でどうぞ

 

kyouryokutaimath.hatenablog.com

 

 

さて、以前に100マス計算は時間の無駄だ! みたいな話をしました・・

 

 

kyouryokutaimath.hatenablog.com

 

この中でも、述べている通り、

 

100マス計算も、私が提唱している6色筋肉も 

 

結局、「ある程度完璧に答えられて、それを早めていく練習」

 

であるとお伝えしました

 

 

つまるところどちらも、

 

 

ほぼ完璧にある程度の速さで答えられる

 

 

からこそ意味を成すわけです

 

そのための練習が、協力隊員としては頭を悩ませるところなのです・・

 

そしてまたこれも多くの隊員が、フラッシュカードに行きつくと思います

 

ナミビアのれいねさんも、以前記事でちらっと紹介されてました

 

 

kyouryokutaimath.hatenablog.com

 

 

私も同じ考えでした

 

日本でも小学生はフラッシュカード

 

(算数セットの中にありますよね。覚えてる方も多いと思います)

 

を使って練習しますよね

 

 

私のフラッシュカード、何が他の隊員と違うのか・・

 

 

それは・・・

 

 

量です!!!

 

 

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フラッシュカード。1桁の足し算~掛け算 までの5セット

 

こやつらは勝手に写ってきた不届きものです><

 

繰上り・繰り下がり・掛け算 は1人1セット(各単元40セット)

 

1桁の足し算と引き算も各20セットずつ用意しました

 

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大量のフラッシュカード

 

大体1クラスが多くても35人前後なので、これだけあれば十分なのです

 

最初は手書きで書いていたのですが、

 

結局、めんどくさくなって、印刷機ですべて印刷 しました

 

うちの学校にはでっかい印刷機があって使用自由です

 

紙使いすぎると、ちょっと嫌な顔はされますが・・(笑)

 

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古い印刷機(最近壊れた) と 新しい印刷機

 

カードの作り方は、

 

A4の用紙を半分に折って、2つ分のパターンを書いてコピーする

 

それを印刷して、半分に折ってカットします

 

 

そしてその裏に答えを薄く書いていく

 

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こんな感じ 繰り上がりは36枚1セットです

 

 

最初は、子どもに答えを書くのを手伝ってもらっていたのですが、

 

「薄く書く」という概念が難しかったよう

 

&事前に答えを渡して、それをコピーするように言ってるのに、大量に書き間違える

 

で、結果大失敗

 

結局子どもには、印刷した紙を半分に折って切る 

 

という作業のみをやってもらいました

 

 

ちなみにこういった作業

 

こんなにも間違えるのか、正しく紙を切れないのか

 

と思うくらい子どもが、上手くやれませんでした

 

日本の子どもとの大きな違いは、

 

さいころから、そういった工作の練習をしているかどうか

 

こういったところにも環境の違いが出てくるんです・・

 

これは同僚のアメリカンピースコーも言っていたことで、

 

 

ただ答えを写すだけの作業が、なんであんなにも出来ないんだ

 

と言っていました

 

そう考えると、日々の1つ1つの作業が結構大人になるに連れて、役に立ってくるんですね・・

 

日本の教育すごい

 

ちなみにラミネートしたら、ずっと使えるんじゃない? と言われたのですが、私がいなくなった後先生が使うと思えませんし、全部ラミネートしたらかなりお金かかるのでパス・・

 

 

 

②授業での使い方

 

こうやって用意した紙を

 

子どもに配ります

 

一斉に記憶タイム

 

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1人記憶タイム

 

まずは1人で子どもに何回もやらせて覚えさせます

 

10分ほどたったところで、大会

 

これは10分以上やっても、子どもの集中力が続かず、それだったら10分で切り上げた方がいいなと思った結果です・・

 

 

大会のやり方については依然お話ししましたね

 

 

kyouryokutaimath.hatenablog.com

 

気になる方はこちらの記事を。いろんなタイプの大会のやり方を書いています

 

子どもは、目の前に見える餌に反応しやすいです

 

そのスパンも1か月とかじゃ長すぎて、1週間、1日 

 

低学年になればなるほど、そのぐらいで手に入れられる餌が必要です

 

言い方悪いのかな? 要はご褒美です

 

だから、フラッシュカード練習の後、それを活かせる場面があると知れば10分ぐらいならまじめにやってくれます

 

 

学年によっても、単元(繰上り・繰り下がり・掛け算)によっても授業構成はだいぶ変わってくるのですが、

 

写真の最近の4年生の授業構成(60分)は、

 

 

①右側の列に繰り上がり、左側の列に繰り下がりのセットを配る

 

②7分間与え、記憶タイム

 

③隣の席の子と紙を交換し、再び7分間記憶タイム

 

④即答大会(班がチーム)

 

⑤ノートを開かせて、繰り上がりの足し算、繰り下がりの引き算の計算練習

 

⑥他の単元をチョイ復習

 

⑦授業終了 

 

といった感じです

 

 

本当は、四捨五入とか、時間とかもやりたいのですが、

 

あまりに理解力が遅い子が多すぎて、もうテストも近いですし、

 

まずは繰り上がり・繰り下がり を覚えさせて、2学期に九九に入りたい

 

という思惑があります

 

 

もっと時間があるときや、今日は子どもの集中力が低いな と思った日は、

 

隣の子どもとペアで練習させたり、

 

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班で練習してる風景

 

班で練習させたりします

 

4人班なので、1人が紙を持って後の3人は答える係に回ればいいのに

 

そうじゃなく、結局2人2人で練習している班は

 

まあ班内の仲が微妙なんでしょうね

 

そこには踏み込まず、自分たちのやりたいように練習させてます

 

 

 

まとめ

 

 

てこの練習、良い点としては

 

①やる気がある子は一生懸命やる

②毎回時間を設けてあるので、練習する時間はある(学ぶ時間・機会は最低限確保されている)

③賢い子は、この毎日20分ぐらいの練習で、かなりできるようになる

 

 

い点として

 

①やる気がなければ、ただ無駄に練習時間を過ごすことになる

(ボーっとしているだけで、終わりです。そういう子も中にはいます。でもやる気がなければ、何をやらせてもいっしょと私は思います)

 

②書きになると途端に遅くなったりする

(100マス等が急に早くなるわけではありません。しかし正答率に対しての効果は確実にあります。書きの練習も同時にやるのが効果的です)

 

 

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1桁の足し算~繰り下がりまでの 4単元チェック用のプリント

 

 

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その答え

 

こういったプリントも週2ぐらいでやらせて、書きの練習もしていきます

 

(プリントは時間がかかるので、毎日はさすがにできません)

 

こんなところですかね

 

まあ結局、子どもの学力が何か1つの方法で劇的に上がることはないのかもと感じています・・

 

いくつかの方法を組み合わせて、たくさん練習させて、やっと効果が出る

 

先生って大変

 

と思う今日この頃です

 

ではまた来週♪