青年海外協力隊 算数・数学ブログ

協力隊員が任地・任国の算数・数学~生活・旅行事情まで、幅広く紹介するブログです

協力隊経験は転職時に評価されるのか(新卒協力隊の人へ)

どうもカオルです。

 

ブログ全体としては休止期間なのですが、どうやら再派遣の可能性が低くなってきたので、今後協力隊に応募したいと考えている新卒の子のために、少しでも情報を残したくてこのブログを書いております。

 

ちなみに私自身は、2018年度1次隊として、南アフリカ共和国の小学校で算数教育隊員として派遣されていました。

 

現在コロナウイルスの影響で日本退避中。

JICAの方から、このまま再派遣されない場合、帰国した日から四箇月を持って契約終了とお達しがありました。

 

しかも転職市場はコロナの影響をもろに受けていて、求人数も激減。

そんな状況下で転職活動をしている身として、今後新卒で協力隊へ行く人に知っておいて欲しいこととして、この記事を書いております。

 

 

本日の内容は

 

①新卒協力隊は評価される?

②どんな質問をされる?(協力隊の経験を活かすには)

③帰国前にやっておいたほうが良いこと

④私の場合

 

 

に分けてお話しようと思います。

 

 

①新卒協力隊は評価される?

 

結論から言いますと、

 

「特別の評価はされない」

 

僕の感想はこれです。

協力隊に行っていたということが、各段プラスに働くわけではありません。

 

ですが業界にもよっては評価されるとも思います。

例えばJICAは国際協力に関わっていた人を取りたがると聞きますし(JICA中途採用に入りたい方)、教員でしたら協力隊経験というのはとてもプラスに働くと思います。

地域おこし協力隊等でも有利にはなるとは思います。

 

ですが、

 

「協力隊に行っていたから、その経験をアピールすれば海外に関わる仕事で有利になる」

 

とかではないように思われます。

 

実際に転職エージェントの方にお聞きした際にも、

協力隊は年齢によっては社会人としてブランクに見られるとおっしゃっていました。

新卒とかであれば社会人云々の話はなし。

 

 

もし協力隊に新卒で行った場合、転職市場での価値は「第二新卒」になります

もちろん社会人経験がある方よりはポテンシャル面を見られるものの、やはりその分野の専門知識があるか、しっかりとした社会人経験があるかを重視されるように感じます。

 

現に四・五社面接を受けましたが、面接担当者によっては協力隊での活動について聞かれることなんてほとんどありません。(私の場合、教師→関係ない職種、という事も関係しているかもしれません)

 

「協力隊が評価される」と思っているのであれば、

「しっかりとした実績がある」

「日本でも認められるぐらいの実績」

であるかどうかをきちんと確認することをお勧めします。

 

面接では必ず自己紹介の時間が初めにあるのですが、

 

「大学を卒業後、青年海外協力隊に参加しました。現地では約二年間、現地公立小学校にて勤務しておりました。職務としてはクラス運営、学校事務の手伝い、教科指導等の活動に加え、ミスコンテストを開催したり、現地語文法書を作成したりと、幅広い分野にチャレンジしておりました。現在はコロナウイルスの影響で日本へ退避しております」

 

私の場合はこんな感じ。

 

この後面接官がいろいろ聞いてくるのですが、協力隊での具体的な活動内容まで根掘り葉掘り聞かれることは、あまりありませんでした。

 

ですが面接官の方自身が個人的に協力隊を知っていたりすると、色々聞いてくれます。

でも選考自体にはすごく影響があるようには思えませんでした。

 

なぜなら企業は第二新卒を採用する場合、

「その子のポテンシャル」

「自社に合いそうか」

等々を見ているからだと思います。

二十代そこそこのペーペーの実績なんて、面接官の方から見たら大したことないですからね・・

 

俄然年齢が上がるにつれ、協力隊期間がブランクとみられる確率は上がるだろうなと、第二新卒の自分ですら感じました。

そのくらい日本はまだ新卒主義が根強いのかもしれません。

 

 

②どんな質問をされるのか?(協力隊経験を活かすには)

 

①でも述べましたが、面接官の方が協力隊に興味がある方ですと、

活動内容や現地の食事等々を聞いてくれます。

 

しかし特に興味がない方ですと、普通に職務説明(会社に入ったらどんなことをしたいか)をされ、職務内容に関したり、自分が準備してきた質問をすることになります。

 

僕が受けてきた中で一社、とても丁寧に協力隊時代について聞いてくれた会社があり、

 

・現地で文化・環境が違い苦労することがあったと思いますが、どんな点に苦労され、どのように乗り越えてきたでしょうか。

 

・わが社に入社すると○○の点で苦労するかと思いますが、どのように乗り切れるでしょうか。(協力隊での活動を踏まえて)

 

・協力隊時代に○○を頑張ったと書いていますが、具体的にもっと聞かせてもらえますか

 

等々、協力隊時代の経験をどう活かせるかを聞いてくださるところもありました。

 

僕だけではなく、多くの方が苦労して乗り越えてきたことがあると思うので、

自分の経験を面接前に整理しておくことをお勧めします。

特に第二新卒は、協力隊時代いろいろミスをすることも多かったと思うので、どのように乗り越えてきたかを話しやすいと思います♪

 

大事なのは、第二新卒はポテンシャル採用であること

協力隊経験を重視してくれる会社は、協力隊で鍛えられたメンタルの強さやタフネスに重点を置いていること。

 

色々チャレンジしたことや、苦労した点を話せるだけのエピソードをしっかりと固めておきましょう。

行く前であれば、協力隊に行った際に何事にもチャレンジすることを忘れずに!

失敗談も上手く話せば、アピールするチャンスです。

 

 

その他の点で僕が良く聞かれるなと思う質問は、

 

・将来のキャリアビジョン(会社の方向性と合っているか)

・やりたい仕事(応募している職務内容と合っているか)

 

この二つは絶対に聞かれます。

 

それ以外に何度も確認されるのが、

 

・長く働いてくれるか(特に大手・優良企業)

 

これは僕が応募している職種の特徴(経理職)もあると思います。

仕事を覚えるのに時間がかかるので、直ぐに辞められたら困るポジションだからです。

 

逆に一つの会社で長く働いてくれるのであれば、

経理職は未経験でも取ってくれる可能性があるので、

向いてる方には良いと思います。

ただ協力隊経験者ということで、

また国際関係に興味が湧き仕事を辞めてしまうのではと思われやすいので、そこは建前でも長く働けると言いましょう。

 

 

 ③帰国前にやっておいたほうが良いこと

 

私が思うに、これは資格の勉強です。

 

自分が行きたいと思う仕事に関する資格、もしくは行きたい分野がないのであれば幅広い分野で使える資格(英語等の語学・簿記等、社会人なら取っておくと良いようなもの)が良いと思います。

 

資格の良い点は二つ。

 

(Ⅰ)その人の能力を具体的に証明することができること。

 

スペイン語話せます。

でも会社側とすれば、その人の言っていることは本当なのかわからないですよね。

もしかしたらはったりかもしれません。

 

資格さえあれば、自分のその分野におけるレベルを具体的に示せるので良いと思います。

 

(Ⅱ)努力をアピールできる

 

どちらかというとこっちの理由。

資格を持っていれば、私はこのぐらいのレベルの資格なら取ることが出来ます=ポテンシャルがあります。

だから初めての仕事でも努力できます、とアピールが可能です。

 

協力隊に行っている際に、全然関係ない分野の仕事がやりたくなり、

そのための資格を取った場合、実務経験はアピールできないですよね。

でも資格を持っていれば、自分の応募している職種に対しての意欲を示すことが出来ます。

 

もし特に行きたい分野等がないのであれば、

協力隊にせっかく行っているので、

語学の資格を取ることをお勧めします(英語に限らず)。

 

もう一度言いますが、

資格は「仕事ができること」をアピールするのではなく、「努力が出来ること」をアピールする

上で非常に重要です。

第二新卒では仕事が現時点でどれだけできるかよりも、「どれだけの仕事が出来そうになるか、会社に貢献してくれそうか」というポテンシャル採用なので、「努力が出来る」ことをアピールできれば大きな武器となります。

 

実際に私も面接で言われるのは、「○○君には、即戦力として働けるとは思っていません。なので仕事を急速に覚えることが出来るかどうかのポテンシャルを見ています」と、結構率直に言われます。

 

 

④私の場合

 

「そんなこといってあなたはどうなの?」と思われますので、僕の事例を最後に。

 

*資格*

普通自動車

大型二輪

TOEIC910点

 

この三つ。

 

TOEICに関しては、協力隊に行っている間に取りました。

(試験のためだけに一時帰国しました)

 

協力隊に行って最初の半年は、仕事や生活に慣れるために必死だと思います。

ですが、必ず自分の時間が取れる時期が来ます

僕もTOEICの勉強に、約半年以上時間をかけて、総計500時間ぐらい勉強しました。

毎日二・三時間をコツコツ。週末は少し多めに。

 

現在英語は使わない仕事にも応募していますが、やっぱりTOEICの点数を持っていることは、「この子はポテンシャルがありそうか」「努力できそうか」という点で、企業に評価してもらえています。

 

企業としては、英語が話せる人材が第一(グローバル展開している企業になればなるほど)。

そして第二言語は派遣されてから覚えればよいというスタンスです。

日本企業における海外の仕事は英語業務がメインですので、先ずは英語をやることをおすすめします。

+αで、中南米や東南アジア(日本ビジネスの中心)に支社がある場合は、その国に派遣される際にその国の言語が話せれば大きなアピールポイントになるでしょう。

 

 

この記事を見る方の中には、

新卒のカードを捨てて協力隊に行くことに、抵抗がある人も多くいると思います。

「国際協力の道に進んでみたいけど、JICAは入るのが難しいし、かといって協力隊は自分のキャリアにブランクになるのでは・・」

僕もすごく気持ちがわかります。

 

JICAは「協力隊に行っても就職は大丈夫!」なんて言っていますが、

実感としてサポートはほぼないです。

もっと具体的に言えば、良い大学を出た人が新卒で入れるような企業の求人はほとんどないですし、就職斡旋はしてくれません。

もしあなたが、良いキャリアを歩める可能性のある人なら、協力隊に行くことはとても悩むでしょう。

 

勉強して、良い大学に入って、良い会社に就職して、幸せな家庭を・・・・

 

 

ですが、

協力隊自体はとても良い経験が出来ますし、人生にとってかけがえのないプラスとなる

でしょう。

 

僕自身も協力隊出身者ですし、もちろん背中を押したいです。

でもきちんと現実も認識しましょう

そして日本に帰ってからの評価は厳しいと認識したうえで、

自分は協力隊に行っても努力をし続けるという誓いを立てましょう。

 

もしその自信がないのであれば、新卒で就職して、そのあと協力隊に応募することもできます。

巷で言われているように、新卒就職が一番難しいところに行ける可能性がありますから。

 

でも、

良い会社に行くことがあなたのやりたいこと?

何が自分自身がやりたいの?

どうしたら自分がワクワクするの?

 

ここら辺は考えましょうね!

協力隊での経験を糧にして、自分の道は自分で切り開く!

ぐらいの気概を持っている人のほうが大成はすると、個人的には思いますよ^^

 

 

最後に夢がないことを言ったかもしれませんが、

 

用はいつでも自分次第

 

自分を信じてくださいね。

 

皆さんが後輩隊員となるのを、楽しみにしています^^

 

 

おわり