南アフリカ共和国 ~2学期のまとめ~
どうも~ 月曜日担当のカオルです
とうとうこの時期がやってきました・・
2学期終了
ここからまた、25日間ほどの学期休み(ターム休み)に突入します
本日は2学期のまとめ~Part1~ということで
~Part1~
①Term2の目標としてたこと
②Term2で新しくトライしたこと
③雑談
~Part2~
④2学期の反省
⑤3学期にやりたいこと
それでは行ってみましょう♪
①Term2の目標としていたこと
・4年生の基礎学力の向上
・図書館建設
・先生方の現地の私立学校視察
この3つを1学期終了時の記事で、2学期の目標として掲げていました
kyouryokutaimath.hatenablog.com
(1)4年生の基礎学力の向上
4年生は1学期終了時点で、繰り上がり・繰り下がりを終えた段階でしたが、まだまだ不安がある子が多数いました・・
2学期からは九九を始めましたが、まだまだあやふやな子が多くいます
正直休み期間をはさんでしまうと、ほとんどの子が忘れてしまうので、また振出しからです
ですが、足し算と引き算のひっ算のやり方を理解した子が、クラスの半分ほどはいるのでまあ良いかなと
家庭学習の習慣、家庭でのサポートがないので、すべてが Little by little です・・
(2)図書館建設
2019年1学期のまとめ記事で、学校に図書館を作りたいと書いていました
学校の先生とも話し合った結果、学校に図書館を建設するのはコスト・維持の面から現実的ではないということになりました
その代わり、各教室に本棚を導入する、いわば学級文庫スタイルがいいのでは?
となり、この方向でプロジェクトを進めていくことになりました
費用は、JICAが本棚代を、学校側が輸送費を負担してくれること に決定
学校側に輸送費を負担してもらえたというのは、大きく誇れることだと思います
本棚が一つ10000円×4学年分=40000円
輸送費が13000円
計53000円でした
はじめ校長先生と交渉していて、なかなか話が前に進まないなと思っていたら、
学校側が費用を負担する場合、PTAの会長のサインがいるとのことでした
保護者会に会計を監査させることで、学校での汚職を防いでるということですね
この取り組みは、汚職がはびこる南アならではだなと思いました・・
そのため、本棚の輸送費負担の話をPTAの会長に持って行ったところ話はとんとん拍子に進み、学校側に費用を負担させることもできました
誰が財布を握っているのか。最終決定権があるのか
今後の活動を行っていくうえでも、分かったのは大きいと思います
(3)先生方の現地の私立学校視察
これは断念
現地の学校を視察しに行くとしたら、費用をJICA負担ということになると思います
最近思うのが、JICAの予算を使って何かものを導入したりしても、結局現地の人は維持・管理ができないということ
つまり何かお金を使って〇〇を導入しました!
となると報告会での見栄えとかはいいけど、
隊員が帰った後は使われなくなる可能性も非常に高いので、物は慎重に選んで買わなければいけないということ
今回は本棚を導入しましたが、本を読むという大切さ・本棚は本のためにあるという考え(学校の先生の中にはロッカーとして使っている先生も1人います)から抜け出させるためには、私1代では難しいというのも感じます
幸いにも後任を要請したので、徐々に根付いてくれればなと思います
話を戻して、先生方のモチベーションを上げていく試みは、別の方面(教員向けのワークショップ等)で実施していけたらな~ と
②2学期で新しくトライしたこと
・クラス内での仕事づくり
・本棚の導入
・本の寄付の申請
・専門家とのコネづくり
授業づくりとかは置いておいて、やったこと
(1)クラス内での仕事づくり
日本では一般的にやられていることだと思いますが、クラス内での仕事を子供に与えること
うちの学校ではそういう制度は特にありません
というより、南アの学校では私立でもないんじゃないかな?
そこで、
こんな風に、各々に仕事を振り分けました
日本にない仕事と言ったら、チョーク担当、椅子担当
とかですかね
チョーク担当は、チョークを職員室から持ってきて補充する係
椅子担当は、昼ごはんの時に椅子を職員室に持っていく係
あとは朝学習担当者とか・・
自分一人で全部のことを管理できないので、できるだけ子ども達が自分で自分の仕事をやってくれて、教室や学習が良い状態に保たれるのが、自分としては楽でいいですし、子どもに責任感を持たせる意味でも良いかなと
Term2が2か月ありましたが、だんだん言わなくても動けるようになってきました
(2)本棚の導入
これは上で述べたので割愛
(3)本の寄付の申請
本棚を導入したものの、十分な数の本がない・・
ということで、
本の寄付申請を、NPO等にしています
申請方法はとりあえず乱れうち
1・2発当たってくれればいいやぐらいの感覚で行っています(笑)
英語の簡単な本
さてさてどうなるのか・・
(4)民間NPOとのコネづくり
南アには日本人で、民間のNPO等を行っている方もいます
そういう方と知り合いになると、何か良いプロジェクトがあった時に、Gogogoで実施してくれることを考えてくれると思い、連絡を取ったりするようになりました
NPOは南アの上層部に対しコネクションを持っているのに対し、協力隊員は南アの下層部(現場)にコネクションがあります
お互いの足りない部分を活かして、それが全体的な教育の発展につながっていければと・・
まあこちらもどうなるかわからないことの1つですね。とりあえずの種まきみたいなものです
③雑談
最近、この地域の家庭環境の劣悪さ? を表す良い事例があったのでここで紹介したいと思います
今年に入ってGogogoに3人の兄弟の転校生がいました(上は6年生、真ん中は5年生、下は2年生)
3人とも学力はこのあたりの転校生あるあるでひどいのですが、特に上の2人はクラスで問題も起こすような子ども達でした
上の子は私のものを盗んで、親が学校に呼び出しをくらったり、真ん中の子は兄弟でも一番の問題児で、私のクラス担任の子だったのですが、どう接すればよいのかとても悩みました
テストがあと2日で終わるという日に、母親から学校へ電話がありました
「今日の夜、ゴゴゴを離れて別の村に引っ越す」とのこと
なんでも
母親(とても若い)には5人の子供がいて(6年生・5年生・2年生・幼稚園・赤ちゃん)、前の夫との間に上4人を設けた後離婚。その後Gogogoに住んでる男と結婚して引っ越してきて、赤ちゃんを産んだとのこと
新しい夫は、前の夫との間の子供が好きになれず、最終的に母親と子供たち含め6人が家を追い出されたとのこと。そして別の村に引っ越さざるを得なくなったということです
せめてテストを全部書き終えてから引っ越すようにと学校側からは提案した(テストを書かないとスコアが0になるため、確実に留年する)のですが、次の日家族は消えていました
この事件が起きる前にも、赤ん坊が病気になってその面倒を見るために母親が病院にいたため、4人の残された子供たちは、自分たちで暮らす
ということも起こっていました。なので学校側がパンや、トウモロコシの粉(酒食を作るために使う)を子供たちにあげたりしていました
もうね、こんな環境の子が学校に集中できるはずがありませんよね・・
日本だったら、ネグレクト案件として児童保護施設に引き取られている可能性もあると思います
あの兄弟はこれからどうなるのか・・
そんな別れもあった2学期でした
最後にGogogoの日常の写真を
ではまた来週♪