青年海外協力隊 算数・数学ブログ

協力隊員が任地・任国の算数・数学~生活・旅行事情まで、幅広く紹介するブログです

南アフリカ共和国 ~2019年1学期 精神崩壊!!(第2章)~

どうも~ 月曜日担当のカオルです

 

 

2019年3月現在、南アフリカ共和国の公立小学校で先生をしています

 

3学期制の国ではそろそろテスト、4月半ばから学期休み といった所でしょうか

 

こちらは学期休みもほぼ終わり、明日(4月2日)から2学期が始まります

 

今回の学期休み(3月16日ー4月1日)では結構エネルギーを充電できたかなと

 

今回は南アをぶらり旅 & ケープタウンにまた滞在 (笑)

 

その後、任国外旅行でナミビア

 

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ケープタウン。ハウト湾(ハウトベイ)

 

 

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シグナルヒルの夜景(ケープタウン

 

今回撮った写真はまだ整理してないので、1月に行った時の写真を使っているので、被ったらすみません(・。・;

 

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残り、5学期分(約10か月)。自分が何を出来るのかしっかりと考えて取り組んでいきたいなと思います

 

 

今回は前回の記事の続きで、

 

③子どもの生活態度の件

④授業外での活動

⑤自分のしんどかった時期 について

⑥まとめ

 

について書いていきたいな

 

と思います

 

前回の記事では1学期にやった単元内容や、期末テストの結果を受けて何人赤点だったのか 等々書いているので、もしよかったらどうぞ

 

kyouryokutaimath.hatenablog.com

 

では、行ってみましょう♪

 

 

 

③子どもの態度の件

 

は頻繁にこの問題に悩まされます

 

生活態度? 授業態度? どちらもです

 

例えば、

 

・授業中にガムを食べたり、お菓子を食べること(禁止の貼り紙は貼ってあります)

 

・トイレ休憩が授業間にないので、子どもは退屈したら「トイレ行きたい」と称して、外に遊びに行くこと(トイレが外にあります)。授業は2時間(30分×4コマ)ぶっ通しです♡

 

・本の読み聞かせの時間を設けても、静かに座ってられない子どもが雰囲気を壊してしまう事

 

・先生と話すときも、ガムを食べながら話してしまう事

 

・ポケットに手を入れて、目上の人と話をすること

 

・教室で自分に与えられた仕事を、遊び優先でこなせないこと(掃除や黒板消しなど)

 

・誰かが怒られている時に、それを見て他の子どもが笑う事

 

・授業に平気で遅れてくること

 

・ありがとう、ごめんなさい、お願いします が言えないこと

 

 

こういった小さなことに、日々ストレスが溜まっていってしまいます><

 

調子がいい時であれば我慢できるのですが、任地にずっといると、こういったこと全てが自分を疲れさせてきました

 

もちろん、文化の違いは大きいと思います

 

日本の文化が厳しすぎる・細かすぎるというのは自分でも思っています

 

しかし任地の「礼儀」の考え方が、私の考えからはあまりにも逸脱しすぎてて、「う~ん」 となってしまう事も多いです

 

しかも日本で生まれ育っているので、そういった文化があると頭ではわかっていても、日々小さな苛立ちに襲われる・・

 

相手の文化をリスペクトしなければならない

 

日本でもこうやって教えられますし、多民族国家の南アでは尚更重要視されてます

 

しかし、本当に全部を尊敬しなければいけないのでしょうか

 

本当に周りの人全員を尊敬できるんでしょうか

 

私は中学生ぐらいから不思議に思い、今でも不思議に思ってます

 

ある部分では尊敬できるけど、ある部分では尊敬できない

 

ある人から見れば尊敬できるところが、別の人から見れば欠点に映る

 

例えば、

 

とてもモテている男性がいたとします

 

彼はとても気配りができ、常に誰かしら女性が周りにいます

 

Aさんはたくさんの女性からモテている彼を、自分には出来ないと尊敬しています

 

Bさんは、常に女性とのうわさが絶えない彼を、女にだらしないとして軽蔑しています

 

彼の「モテている」という部分は、ある人からは尊敬もされていますが、ある人からは嫌われています

 

話が少し低俗になってしまったのですが・・

 

 

 

相手(文化・個人)をリスペクトする(尊敬する)

 

この言葉の意味に悩んだ1学期でした・・

 

どこまで態度を改めるよう子どもに言って、どこまで文化の違いだと割り切り言わないか

 

 

例えば、机の上に座ること

 

日本だとやってはいけないことですよね?

 

でも任地の先生は、机の上に座ってパンを食べたり、子どもに指示を出したりします

 

南アでは当たり前なのかもしれません

 

同僚のアメリカンピースコーも、机の上に座ってパンを食べたりします

 

さすがに授業中にはやらないですけどね

 

アメリカでも当たり前なのかもしれません

 

 

さて、ここで疑問がわきます

 

果たして、子どもが机の上に座っていることを注意すべきなのか、そうではないのか

 

教師として、子どもの人生にとってマイナスになる事なら言うべきでしょう

 

しかしもしかしたら、南アではマイナスとして受け取られないのかもしれません

 

アメリカでも、マイナスの事ではないのかもしれません

 

こういった文化の違いからくる、グレーな問題が数多くあります

 

 

結局、協力隊員の考え方・いる国・いる場所の違い 次第なんですかね

 

この境界をどこに持ってくるかに悩み続けています・・

 

 

 

 

④授業外の活動

 

 

今学期は活動を始めて半年が経ち、周り(先生、村人)との兼ね合い、アフリカンペースもだんだんとわかってきて、少しずつプロジェクトを始めようと思ってきた時期でした

 

今年の1月には活動計画表も立て、改めて何をここで行うのか、考える機会もありました

 

でも振り返れば、行動に移せたことは少なかったかも・・

 

 

(1)図書館建設

 

ずっとやりたいと思っていたことですが、目の前の忙しさに追われてなかなか着手できませんでした

 

でも結局は言い訳。1学期は全体的に気持ちも沈んでいたので、子どものために何かしようという気持ちがかなり低かったです・・

 

JICAの補助金制度(現地業務費)を使って作ろうと思ったのですが、

 

見積もり→見積書を送る→本部の承認→実物を買う(作る)

 

という工程になっているため、時間がかかります

 

見積もりを取りに行くのも、街に出なければいけないため、手間がかなりかかります

 

日本だったら、家具屋に行って、本棚を見て、見積もりとって

 

それほど難しくないですけど、任地は交通の便が不便&街に出ても店があまりない

 

とにかく、時間がかかります><

 

また見積もりを取ってもらいに街に行ったところ、本棚を売ってる店がない(笑)

 

私が思うに、黒人の多くはおそらく本を読む習慣がないので、本棚は白人が多くいる街にしか売ってないんでしょうね・・(首都とか)

 

冗談に思うでしょ??

 

南アでは寄付で本をもらっても、本を読まない人が多いので、結局ホコリをかぶっているだけの場所がたくさんあります

 

寄付の理想と現実の差ですね・・

 

本棚づくりは地元の大工さんに協力を仰ぐことになりそうです

 

 

 

(2)私立と公立学校の交流

 

以前、私立学校を訪れたことは記事内で紹介しました

 

 

kyouryokutaimath.hatenablog.com

 

 

簡単に言うとこの私立学校は、協力隊員が個人で雇っている英語の先生の、勤務している学校です

 

そこで協力隊員の知り合いである私も、2回ほどこの学校を訪問させていただいた というわけです

 

私立のレベルは公立と比べると全く違います

 

子どもたちも、そして先生方も

 

結局本人たちがやる気にならないと、公立の先生方もほとんど変わりません・・

 

私やピースコーを見ていても、やっぱり違う人・発展している国から来た人・若造

 

と思い、完全に自分に置き換えてはなかなか見られないのかなと

 

でも同じ国で、似たような環境で育って、同じ肌の色で

 

そういった人がハードワークしているところを見るのは、また違った良い面があると思います

 

なので私の任地の先生方に、私立の学校を訪れてもらい、刺激を受けてもらう事を企画しました

 

しかし結局、私立と公立の学期休みがぴったしで被ってしまったので、訪れることはできず・・

 

これは来学期に是非とも行いたいです(全職員ではなくても)

 

 

さて、1学期内では上記のように計画はしたものの、なかなか完遂するまで至りませんでした

 

2学期は是非とも実行&完遂させたいなと思ってます

 

 

 

 

⑤自分のしんどかった時期について

 

 

自分なりに要約すると1学期は

 

現実にぶつかり、それを乗り越える良案が思い浮かばず、自暴自棄になった

 

時期でした

 

 

(1)子どもの学力の現実

 

私が来た当初、任地の子どもの学力は非常に低かったです

 

そりゃもう4・5年生で日本の小1・2レベル

 

でも何とか頑張って、四則計算ぐらいはここ9か月で出来るようにさせました

 

しかし新たに出てきた「文章題」の壁

 

それ以外にも、時間を求める問題や、考えて答えることを要求される問題

 

計算が出来るだけではなくて、しっかりと考えて答えることが要求されます

 

しかし任地の子どもは、こういった問題を解く訓練をきちんと受けていないため、こういったちょっとした応用問題にも弱い・・

 

今まで習ったことを使えば解けるのに、解き方がわからない

 

文章題を読む&式を立てる という能力は、英語の能力も大きくかかわってきます

 

文章から式がイメージが出来ないんですね

 

例えばおつり計算なんかもできません。式がわからないんです

 

 

もうね・・ 自分のカバーできる範囲を超えてきたんです

 

加えて、どんなにやっても教科書の範囲をカバーするなんて、かなり不可能に近いんです

 

だって範囲の量多いのに、時間全然ないんだもの(笑)

 

 こんな感じで、理想(教科書の内容を網羅すること)に追いつくのが不可能だと思ってしまい、やる気が一切なくなってしまいました・・

 

 

 

(2)体調不良 (グロ注意)苦手な方は飛ばしてください(・。・;

 

(1)の精神面のキツさに加え、あったのが病気の問題

 

蕁麻疹(?)を発症しました

 

写真は一番ひどかった右ももの写真です

 

 

 

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この写真では、若干終わりに近づいていて、色素沈着が始まってますが・・ 

 

最初は小さな発疹から始まって徐々に全身に

 

夜はもうかゆいかゆい

 

ちょうど病院行こうと思っていた週に、雨で橋が流されたりして病院に行けず・・

 

病院に行ったのは、症状が出始めてから3週間後ぐらいでした (笑)

 

原因は心当たりあり過ぎて不明w

 

ストレス? 衛生状態? 水?

 

全部当てはまります!

 

このせいで夜にあまり眠れず、このことが精神面にもかなり影響したと思います

 

僕の持論では、

 

精神面と肉体面

 

どちらかがきつい時には、まだ大丈夫

 

どちらもきつい時は、ダメになってしまう

 

そういう時は、ただひたすら休養して回復を待つしかない

 

そんなわけで肉体面もしんどかったんです・・

 

これですべてのことに対するやる気が低下

 

子どもに対して、かなりひどく当たった時期も1週間ほどありました・・

 

健康管理、とても大事です

 

協力隊のほとんどは健康診査で落ちることを依然お話ししましたが、理由としては今回の自分のように、「いつ医者に行けるかわからない」というのも大きくあると思います

 

自分の場合は蕁麻疹を発症しましたが、体が頑張ってくれて大事には至らなかったのですが、日本で収まっていた持病が再発して、任期を短縮して帰国せざるを得なかった人の話もちょいちょい聞きます

 

例えば喘息とか・・

 

任地の衛生環境は、日本に比べて悪いことがほとんどだと思います

 

応募する際は、最悪の場合に備えておくこと(例えば薬を持っていくとか)をお勧めします 

 

 

 

⑥まとめ

 

 

とまあ上記のように、1学期は先生としてあるまじきことを、いろいろとしてしまったなと自分でも思います

 

南アに来てから9か月が経ちましたが、今思うとあっという間でした

 

2019年1学期、初めて来た頃のように熱心に取り組んでいるかというと、そうではなかったと思います

 

あと5学期分しか私に、目の前の子どもと接する時間はありません

 

正直に言うと、学力面を伸ばすことには限界があると感じ始めています

 

あきらめてはいけませんが、私の能力・与えられた時間では、この子たちを教科書レベルが完璧にできるようにさせられるだろうか 

 

と思うと、厳しいと思います

 

不可能とはもちろん言いたくないですが・・

 

ですが、子どもには子どもの能力・容量があって、私が多くを求めすぎてもついて来られず、逆に悪い方向に行ってしまう事も、これまでで何度かありました

 

相手に期待しすぎて、相手がその期待に応えられないと苛立ってしまったり・・

 

 

自分の物差しで人がどれだけできるかを測ってはいけない

 

 

自分がこれだけ出来ると思っても、その子にはその子のペース・時期・能力 

 

があるのだと、教師を始めて、初めて気づかされました

 

 

机上では、九九は授業中に何分与えて、1日何回やれば覚えられる!

 

 

と作戦を立てても、子どもが実際にやる&覚えられる とは限りません (笑)

 

 

自分基準で物事を組み立てるのではなく、子どもの能力を基に授業・計画を組み立てなければと、痛感しました

 

何度もその間違いをわからされて後悔しているのに、つい自分基準で考えてしまいますね・・ 

 

子どもにもっと上のレベルに行ってほしいという思いが、あるからというのもあるんですがね・・

 

勉強だけではない何か、子どもが勉強以外に財産として使える習慣のようなものを、子どもたちに残してあげられたらな

 

と思う反省でした

 

 

こんな感じで1学期の反省終わりです

 

こうやって改めて振り返ると、見えてくることもありますね(笑)

 

 

それではまた!!