タンザニア~教育実習生とのはなし~
-2週間ぶりの土曜日はSaayaの日―
配属先に来ていた、教育実習生とも今週でお別れ。
先日、ある実習生と国旗の話からこんな会話になりました。
タンザニアの国旗
4色はそれぞれ《緑:大地、黄色:鉱物資源、黒:人々、青:海》を表しています。
実習生:「タンザニアは、資源があるのに貧しい。日本は、資源がないのに何故発展しているの?」「日本は技術で発展した。でも、それらをつくるための材料はタンザニアのような国から持っていってるでしょ。」「だから、途上国と先進国の経済がともに向上することはないよ。」
私:「そうだね~うん、うん。」
文字に起こすと、斜に見た発言のように思えますが、鋭いご意見。
同時に、薄っぺらな回答しかできない自分に気付かされます。
模範解答は何でしょうか。
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そんな実習生の、視点がおもしろかったので「もし、自分の授業を見せたらどんな疑問を投げかけてくれるのだろう」と思い、指導案を準備しました。「時間があったら授業見にきて」と伝えたところ、快く見にきてくれました。
単元は「Kutoa sehemu zenye asili tofauti(異分母分数の引き算)」
学習の流れ
教)教師の働きかけ メモ☟
1.手遊び「ミックスジュース」スワヒリ語Ver.を教師と一緒に歌う。
教)本時の学習内容に興味をもたせる。
2.本時の学習のめあてをつかむ。
分母のちがう分数のひき算のしかたを考えよう。
教)めあてと例題3/4-1/2をノートに書かせる。
3.目盛りが異なるポリタンクの絵から、差を比べるときに分かりやすい2つを選ぶ。
教)共通の単位にすること(通分)に気付かせる。
4.異分母分数のひき算の仕方を確認する。
教)分母の最小公倍数を考えればよいことをおさえる。
5.練習問題を解く。
教)途中の式を空欄補充にして、計算の過程に慣れさせる。
教)机間巡視をしながら、分母の最小公倍数の見つけ方、分母と分子に同じ数をかけても分数の大きさは変わらないこと、ひき算のしかたを助言する。
タンザニアの指導案は、最後に練習問題を解かせて終わり。ノートは毎時間集めて、次時の最初に解説。自分で丸付けさせたいところですが、教師の赤ペンが入っていないと家で叱られるうぅぅと子どもが言いにくるので、基本はタンザニアの方式に沿って授業を進めています。
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実習生には、以下2つの項目で授業の感想を記述してもらいました。
①質問(アドバイス)
子どもが、めあてをすぐ認識できるように教材をもっと改善すべき。
例題を与えたとき、 全ての子どものもとへ机間巡視してみて。
後で、詳しく聞いたところ...
授業のとき、私はカラーペンを忘れてきてしまい、子どもからボールペンを借りてその場をしのぎました。しかし、一番後ろからはボールペンで描いた部分が見えていなかった様子。そのことについて、子どもに見えているか聞いて確認すべきで見えていなかったら前に呼び寄せるといいというアドバイスをもらいました。
もう、自分のミスが初歩的すぎて日本から出直してこいレベルです。基本的なことから授業を見直していこうと思うきっかけになりました。
②自分の授業と比べて気付いたこと
子どもたちはねらいの意図を理解しており、教え方、教材がとてもよかった。あなたは、子どもをやる気にさせる指導ができる。教え方に工夫があった。
お褒めの言葉を並べていただいていました。素直に嬉しい♡何年経験しても自分のやり方に自信なんてないし、まして、他の人のやり方に口出ししようとも思わない。でも、今回のような交流だったら、お互い負担にならない程度で得られるものがあるのかなと。わざわざ時間つくって見にきてくれた実習生に感謝!
上段:指導案、実習生のメモ
左 :カラーチョークで黒板をデコレーション
中央:実習生がつくった理科の教材
右 :最終日の打ち上げ☀お疲れ様!
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手遊び「ミックスジュース」は以下の動画を参考にしました~☆フルーツは、マンゴーやオレンジ、すいかなど子どものリクエストに応えて歌いました。